風上に立て！

それほど興味があったわけではないのですが、史実を交えながらイスラエルパレスチナ問題を浮彫にし、混沌とした中東問題の根底にある民族意識を如実に描いた実に面白い小説でした。
土と岩の不毛の地、その僅かばかりの土地を巡って、ユダヤ人とアラブ人は何十年もの間抗争を続けてきた事。ヨーロッパで財産を奪われ、生きる権利を否定されたユダヤ人が、パレスチナではアラブ人の財産や権利を奪いながら、必死に民族の生き残りを図っている事。勉強になりましたね。
逆に映画版の模倣犯、歴史に残る駄作、最低の映画でしたね。傑作の小説をどう映像化されたか、森田芳光監督だし、相当の期待とともに2時間、身じろぎせずに2時間、糞の中居に2時間、DVD真っ二つに割りたくなる映画でした。

笑ってしまったので。

久々の更新です、[模倣犯]これを読み終えるのは相当でしたね。上下巻合わせて1400ページの段組み構成、遠慮したくなる分厚さでした。ただ読み始めてしまうとこれが凄い、テンポよく読み易く、所々気持ちよく話が飛んで、最後は１つに繋がる、恰も横溝正史を彷彿させる構成でした。
被害者と加害者の立ち位置を程好く織り交ぜて、それぞれの感情論を只描くのではなく意図的に作者の持論を展開し、またクドイほどの情景・背景描写も変に厭味でない所がいいですね。
ただ犯人の絶対的自己本位の猟奇的な言動が最後の最後まで鼻につき、良くぞここまで書きあげたと思う反面、妙にどす黒く高ぶる気持ちが燻り続け、寝つきの悪い昨晩でした。
宮部みゆき、只者ではないと思います。

[アフリカの子供たちに学校を！！]
黒々とした日焼けに薄汚れたザック、いかにもボランティア風情の女が健気に[来週からアフリカいって子供たちの学校を作るんです、その資金のためコーヒー買ってもらえませんか]確実に首肯して3000円分、ホンジュラス産のコーヒーを悦に浸りながら買い込みました。さらに見送りざまに[頑張ってくださいね]と誇らしげに顔面受け。何気に貰った領収書に「ジャンボの会」・・変わった名前やなとググったりすると真っ先に[統一協会]・[要注意]など列挙されているではありませんかぁぁぁ、学校などと親心を食い物にする奴らは許せん。すぐに警察に通報、泪ながらの訴えにパトロールでお茶を濁されました。

15日、相当のウネリと風の中、嬉しい顔でスズキ狙いに。ウネリの恐怖で足元定まらず、波で掬われそうになりながらフルキャト、時折の高波に膝下まで濡れながらフルキャスト・・・いま一つ釣れそうにない状況に気持ちも滅入る。さらに根掛り、大事なミノ―を2個、噴き上げる気持ちを抑え切れず終了間近の数投目にヒット！何とか1匹、相当小さい1匹でした。

引き続き奥田秀朗[インザプール]続けざまに読むと若干食傷気味、続編としての[空中ブランコ]でしたので読む順番が逆だった為なのか・・・さらに続編の［町長選挙は］遠慮しときます。
今［摸倣犯］読み始め、その上下巻の厚みと2段組構成で相当時間がかかりそうです。映画化された長編なので面白そうですね。

[空中ブランコ]これは傑作でしたね。多様な人間模様をこれほどコミカルに書ける作家の力量に感服です。尖端恐怖症のヤクザの[ハリネズミ]や、衝動強迫神経症の神経科医の[義父のズラ]は文句無しに面白い、笑える珠玉の短編です。

[臨場]横山秀夫の短編でしたが、どれも秀逸な読み応えのある警察小説でした。あまり突飛な展開や事件性を重きとせず、ストイックな検視官に携わる人物やその事件動機の裏付けが確りとしている分、リアリティが損なわれず最後まで面白く読めました。
[ライフボート]サーバー関連作業で無理難題を突き付けられて、散々苦労した揚句これに辿り着きました。夜8時頃に試用版の申し込みをしたところ、すぐに担当者から電話がありこちらの事情を話したところ早速貸出してくれるとの事。翌々日届いた[パーティションワークスserver]を試み、ダイナミックディスク（ミラーリングディスク）の領域操作を難無くクリアできるその機能に驚愕と歓喜の声を挙げました。素晴らしい製品だと思います。

性懲りもなく、スズキ釣りに出かけました、早々に仕事も切り上げて。気持ち遅めのリーリングと適当なティップアクションで数投目でヒット、結構な引込と派手なテールウォークを繰返し釣り上ったのは65cmのまだフッコサイズでしたが、納得。周りの黒鯛氏の羨望の眼差しを受けながら堂々お帰り支度でした。

今日、クサナギ君が逮捕されました。この前マサトシさんの息子さんも逮捕されました。そのまえカセ君も逮捕されました。シミズケンタロウお兄さんも逮捕されました。クサナギ君、大変だと思います、家宅捜査で。