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天使の梯子

あまり読まない恋愛小説でした。作家が女性の場合、変に偏った世界観を強要されがちで(こうゆう自分も偏屈ですが)しかし本書は男目線で心の奥底に蔓延る自責の念の心理描写、今に至る確りとした背景設定による構成内容で、違和感もなく読みやすい。さほど大きな起伏はなく、淡々とした日常を描くでなく、恋愛を第1人称で描き切り、それでいて気持ちよく共鳴できる、村上由佳さん、結構いける作家さんでした。