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さすがやわ、桐野夏生の[out]

死体処理法を大胆に生ゴミとして普通に捨てさる、猟奇的な処理行為にも拘らず、その描写にさほど血生臭いさを感じることもなく、全体としての主軸に処理行為を通しての、ごく普通の夜勤パート主婦の日常の深層心理のアングラな部分を描いた小説でした。明らかに常識を逸した行動や、本来無関係であろう登場人物たちの絡みが、人物背景と金銭授受に濾過されてしまうと、妙な不自然さが抜けて無理なく読めましたね、結構なボリュームでしたが。映画化された作品はさすがやなと改めて思います