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大河の一滴

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五木寛之というという作家の心の写し絵と極限のネガティブを自身の死生観に照らし合わせた自叙伝。
人はみな大河の一滴であり、大きな流れを成し死へと下ってゆく。何も期待しない生き方、究極のマイナス思考などの渇ききったフレーズを連呼し、さらに[地獄は一定]と、今ここにある現実の日々を地獄と解釈し救い難い愚かな自分、欲望と執着を絶つことのできぬ自分、妄執にさいなまれる自分と、兎に角気が滅入る表現が多い。そう萎えた時には、何も期待せず、自分を小さく捉え、這いずり周る自分を自覚する事で楽になると、骨身に染みるお言葉でした。

写真は連れの釣った調理済みのメバルとソイ、この煮つけがまた美味い。ホタルイカの接岸が少なく、今年は厳しいとの事。その3男の厳しい顔もつけて。